PROFILE
九州大学歯学部卒業。大学卒業後、教授の紹介で東京のインプラント専門医のもとで働くことに。約8年半の経験を積んだ後、船堀駅前歯科を開業。5年半後に葛西駅前歯科と統合、現在に至る。極真空手は社会人になってから始めたにもかかわらず最速で黒帯を取得、今や趣味の域を越える豪腕で、地区大会準優勝の実績あり。最近のブームは英会話。英語で外国人講師を笑わせられるほど、アメリカンジョークの素質あり。
いつも笑顔で丁寧に迎えてくれる。Dr.宇田はそんな人優しい雰囲気を持った人です。妙齢の女性からおばあちゃんにまで人気があるのも納得。患者さんに対する優しい目線と厳しい顔もあわせ持っています。歯科医院を経営する立場としても、日々悩み考え、パワーアップ中。そんなDr.宇田の患者様に対する思いを、熱く語ってもらいました。
歯医者さんに行くのは、誰にとっても嫌なことですよね。どんな治療をするのか、それは痛いのか、治療費はどのくらいなのか・・・。いろいろ不安があって当然です。私たちの役目は、そのような不安の中で治療を受けるのではなく、安心して治療に専念していただけるようにすること。葛西駅前歯科に来られた患者様に、どれだけリラックスしてポジティブになってもらえるか。それが、良い治療につながる、とても重要な部分だと考えています。
では、良い治療のために私たちが考えていることのひとつ、「エビデンスに基づく医療」についてまずはお話しましょう。これは、経験や勘によって治療方法を判断するのではなく、科学的根拠に基づいて治療を行うことです。もちろん経験やセンスも大切ですが、それだけに頼ると、医師のコンディションや患者様との相性など、さまざまな原因で患者様ごとに経過や結果にムラが生じることもありえます。たとえば、「魔術師のように知らない間に治してもらった」ということがあれば確かにすごいことですが、その場合、患者様は医師を信用して体を任せるしかなく、治療について正しく評価したり、ご自分で治療方法を選択したりすることは難しい。だからこそ、私たちはできうる限りのデータを収集し、その科学的根拠に基づいて「この治療法ではこういう結果が出る」「こうなる確率が高い」というように、ロジックを立てて治療を進めているのです。
科学的根拠、というと難しく考えて「つまりは、ちゃんと治るの?」「そんなことはいいから早く治療して」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。ですから、歯科医療に関してはまったく分からないという患者様にもご理解いただけるように、分かりやすく説明することを一番に心がけています。難しく構えられる方もいらっしゃるでしょうが、必ず治療に関して納得できる要素となるはずです。
アカデミックな話が好きな方には専門的な説明を入れながら、そうでない方には噛み砕いて説明させていただいています。基本的には、患者様に起こりうる長所と短所は正直にすべての方にお話しています。判断基準となるような情報を伝えながら、それぞれの患者様の期間や費用、治療方法に合わせたプランをいくつか出しますので、患者様がもっともご自分に合う治療法を選ぶことができるのです。
さらに、ここは葛西駅前歯科の特徴のひとつなのですが、一日1人の患者様しか診療しないこともあるのです。たとえば歯が1本もない人にインプラントを複数本埋入し、仮歯を装着するところまで1日がかりで終えるのです。つまり歯がなかった人が1日で噛めるようになる。もちろん、ゆるやかな治療を希望される方には期間を設けて治療しますし、早さを求める方には、条件があえば1日でここまでできることもあるのです。大切なのは、患者様の要望は最大限に考慮して、治療に対しての選択肢の幅を広くご用意することです。
反対に、こちらが患者様の要求にNOと言う場合もあります。たとえば検査に時間をかけるのを面倒だから飛ばしてほしいと言われても、いい加減な治療はできません。これからも長くお付き合いをしたいからこそ、最低限のエビデンスは必要となることを、ご理解ください。
医療現場では、今でも「治してあげている」という態度の医師が多いのも事実です。しかし、誰でも「特別扱いをされたい、大事にされたい」という本音は同じなはず。よい治療を行うために大切にしているもうひとつのこと、それは「患者様のパーソナリティを大切にする」ということなのです。
私が治療スキル以外に患者様にご提供できる最大の特技は「患者様と話すこと」です。治療について、分かりやすく説明するのはもちろん、パーソナルな話題などでリラックスしてもらいたいという思いもあります。ですから、治療現場ではけっこうおしゃべりかもしれません。挨拶から始まり、治療時間の3分の1くらいは話しているかもしれません。もしかしたら、患者様には鬱陶しいと思われているかもしれないですね。正直に言ってください、そういう時は(笑)。でも、パーソナルな会話も大切なことなんですよ。たとえば、患者様がゴルフ好きな方だと、治療のためにゴルフを我慢させるのは忍びないのでなるべくゴルフに支障がでないようにと治療計画を立てますし、また、お孫さんがいる人なら、次にお孫さんに会うまでに最善の状態にするために調整を行います。そうやって患者様の事情を治療に加味していく、これはとても重要だと思っています。
私が初めて患者様にお会いするときに、最初に見るのは口の中ではなく患者様自身の「思い」だと言えます。特にインプラントや矯正などで治療に来られる方というのは、大きな不満や問題を抱えた方が多いもの。どこに、どのように相談したらよいか分からなくて、長年そのままにされてきた方もいらっしゃる。そんな方がさまざまな思いを飛び越えて、ここまでいらっしゃった理由は何かという患者様の思いのたけに耳を傾けて、私たちに何ができるのかを考えます。私の中で、治療というのは「診る」ではなく「観る」だと思っています。患者様のバックグラウンドも含めて、患者様を「観て」治療しているので、安心して治療に取り組んでいただきたいですね。
1本の虫歯を治したい人から、「口元を美しくして見た目を変えたい」「咬み合わせをよくしてご飯をおいしく食べたい」など、人生や生活に関わる悩みをもたれている人までさまざまです。そう考えると歯科医というのは単なる口の中の治療だけではない、「人生」を受け入れる大仕事なのではないでしょうか。私たちの治療で、この患者さんの人生が変わるかもしれない、いつもそういう気持ちで治療にあたらせていただいています。
最近気になるのは自分自身の「健康」についてです。自分が健康でなければ、患者様の健康をケアすることなど難しいと感じています。「元気が一番 元気があれば何でもできる」というある著名人のセリフがありますが、元気があれば何でもできるのです!
そうでないと仕事もうまくいかないし、人に対して優しさを提供することもできないですよね。肉体的、精神的に病んでいる人が、人を癒すことができるでしょうか?「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉はもっともだと実感しています。20代の終わりに空手を始めたのですが、まさしく『心・技・体』の世界で、精神的にも肉体的にも鍛えられました。ここ数年、忙しくて昔ほど道場にも通えないのですが、変わりに年に1~2回の休暇を利用してハワイに行くことがリフレッシュとなっています。日本にいると四六時中、仕事のことを考えているのでハワイの浜辺でボーっとする時間が唯一仕事から離れられる息抜き、健康の素になっていますね。本当は、健康について考え始めたのは、実は自分もそろそろ歳なんで、というのもあるのですが・・・(笑)。
私がよく言うのが「たかが歯、されど歯」。歯でも健康でもあるのが当たり前と思っているうちはありがたみがなく、失って初めて慌てる人が多い。だから、自覚症状がないうちや気に留めないうちから関心をできるだけ持っていてほしいと思います。気づいたときには手遅れになることも多いもの。人生は長いのですから、80歳、90歳を健康な歯と健康な体で迎えられるのは素晴しいことだと思いませんか?
歯でもなんでも、今、当たり前のものがあることに感謝し、それを失わない努力をしてほしいですね。また、不幸にも失ってしまった場合は、それを回復させる努力をしてほしい。たとえば、インプラントで失った歯を取り戻すことで、もっと人生を楽しめるようになった方も多くいらっしゃいます。患者様にも「治療を終わらせたら、旅行でも何でもどんどん行ってくださいよ」とお声をかけています。患者様には健康をご提供し、幸せな人生を過ごしてほしいという気持ちが、日々、私を突き動かしているのでしょうね。
~インタビューを終えて~
治療に対する厳しい考え方と患者様に向けられる優しい眼差しという、ソフトとハードの両面を兼ね備えているDr.宇田。中学、高校時代は塾にも行かず、授業だけをひたすら真面目に受けたとのこと。努力家ではないと言いつつも、迷うことなく無駄のない行動力で自分の道を切り拓いてこられたのだと感じました。友人からの「要領がいい」という人物評はあながち間違ってはいないようです。患者様から慕われる理由は「人のいい歯医者さん」だからではなく、治療へのスタンスと人間味が調和した「いい歯医者さん」だからでしょう。
略歴:
1991年3月:九州大学歯学部卒業
1999年11月:船堀駅前歯科開設
2005年7月:葛西駅前歯科と統合
UCLA補綴学コース修了/ITIインプラント ブロネマルク インプラントコース修了
所属:
日本口腔インプラント学会/日本歯科審美学会/国際インプラント学会認定医